茨城県つくば市手代木にある歯科医院です
予防歯科を中心として 歯とお口の健康を
総合的に守るお手伝いをしています
院長コラム・Vol.5
つくばヘルスケア歯科クリニック
院長・千ヶ崎 乙文書き下ろしコラムです
歯科医療に関する情報をご紹介します

院長コラム Vol.5 2014年 2月12日

データが物語る歯科医院の実力

ウィステリアProのスタート画面

 今回、同時にアーカイブズに“この医院で行ってきた虫歯予防のメンテナンスは効果をあげて来たか?”について、論文を掲載しました。
詳しくは、そちらをご覧いただくとして、そもそも、データ分析とは、何でしょうか?

病院では、カルテに患者の情報を記録します。昨今は、電子カルテになりつつあり、コンピュータ上で情報を管理するシステムが普及しています。しかし、これは、診療報酬を請求するための記録システムであるため、個々の患者さんの詳細な情報を入力するようにはなっていないのです。たとえば、治療で来院したのかメンテナンスで来院したのかの区別、そのとき、虫歯が何本あったかの記録、歯周病の検査の結果など、診療報酬と直接関係のない情報は、別に管理しなければなりません。

この医院では、開院以来、日本ヘルスケア歯科研究会が領付する患者データ管理ソフト(ウィステリア)を利用し、来院患者の詳細な情報を日々、入力してきました。治療内容や部位の情報、抜歯したなら、抜歯理由も、という具合に、考えられる情報を蓄積してきました。(ちなみに、このソフトは、Filemakerによってプログラムされており、実は、院長も開発にはかなり貢献しているのです)

ウィステリアProのデータ管理画面

 従って、今回、データ分析にあたり、このソフトに蓄積された情報を検索し、様々な結果を引き出すことができたのです。 予防を掲げている医院は大変多いですが、私たちのようなデータ分析を提示するには、初診からの地味なデータ入力という診療やカルテ記載とは別の手間がかかるわけで、一朝一夕には出すことができないデータであることを強調しておきたいと思います。

検証項目 この医院で行ってきた虫歯予防のメンテナンスは効果をあげて来たか? の結論として、当医院での予防管理は、十分な成果を挙げて来たと言えると思います。 結論を再掲すれば、 つくばヘルスケア歯科クリニックで定期管理を受けている子供は、歯科疾患実態調査と比較して、虫歯の数が少なく、カリエスフリー率が高かった。 また、定期管理を始める年齢が5歳未満の子供たちの方が、5歳以降で定期管理を始めた子供たちよりも結果が良かった。 以上のことから、当クリニックで行っている虫歯予防のための定期管理は、虫歯予防に有効であり、さらに、予防管理は年齢が早ければ早い程、効果が高いこともわかった。

この結論を受けて、院長としては、とても満足しています。 10年にしてやっと、予防管理型歯科医院としての基礎ができたと感じています。これからもデータを蓄積し、さらなる情報発信ができるように、そして、来院する患者さんのご期待に答えられるようにスタッフ一同、努力して参ります。

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