■2008年 10月29日 第2回 中山セミナーを実施しました

 
シアトル開業の 中山 吉成 先生
 去る2008年10月29日、つくばヘルスケア歯科クリニック内セミナールームにて、シアトル開業の歯周病専門医 中山 吉成先生をお迎えして、同年2月に続いて2回目となる「中山セミナー」を開催いたしました。

今回は特に、相互実習に力を入れていただき、中山先生の持つ技術をの実際に身をもって体験し、指導を得ることでスタッフ全員が高いレベルの技術を学ぶ機会となりました。

以下は、セミナーを受講したスタッフの感想を掲載します。



至る所に配慮がなされていたのには、驚かされました。
 千ヶ崎 乙文 理事長

 今回で2回目のセミナー受講になります。技術以前に中山先生のお人柄にスタッフ全員が惹かれてしまいました。今回はとくに、相互実習に力を入れていただき、私自らも被験者となって中山先生のスケーリングを体験させていただきました。歯石を的確に探知し、除去する。これだけのことですが、至る所に配慮がなされていたのには、驚かされました。スタッフのすべてが、中山先生のタッチを経験し、勉強になったことは多かったと思います。
今後も、定期的に巡回いただき、医院の成長を体感していきたいと思います。また、中山先生との夕食をふまえた懇談でも多くの得るものがありました。
 今後ともよろしくお願いいたします。



「中山式歯周治療」とは「シンプル・イズ・ベスト」
 三代 英和 医師(2年目・経験16年目)

 あらためて、ルート・プレーニング(参照:SRP)により、歯根面を滑沢にし、プラークコントロールすれば、歯周は改善し、そして、そのためには数多くの器具は必要なく、CK・6など、いくつかの器具でいかに効率よくつかい、いい結果をだすことが大切であり、それができるメインテナンスやそれを理解してくれる患者さんが数多くいることが、医院の真の実力となると思いました。
 どれくらいが非外科的な処置で、どれくらいからオペが必要で抜歯しないといけないのはどのあたりかという、診断の判断や、それを見極める目がないとと思いました。
 自分でやってみるとこれでいいのか不安で、ルート・プレーニングのレストの位置や、左手の使い方をもう一度確認したいと思いました。
 力を入れずに指先のセンサーを使い歯石を探知し、腕を使いしっかりと歯石を取り除く。そのためには切れる器具をつかい、そして、いいパフォーマンスを行うためには運動・睡眠等、常日頃から体調管理を怠らないという、まさにProfessionを肌で感じました。こちらの疑問をこちらのレベルに合わせてちゃんと打ち返してくれる姿にも、先生の人柄をかいまみ、「中山式歯周治療」とは、シンプル・イズ・ベストと声を大にして言いたいです。その驚異に少しだけふれることができ、また明日からの修練鍛錬を心に誓いました。



被験者になってみて熟練した技術の違いに改めて驚きを感じました
 三輪 浩之 医師(5年目・経験5年目)

 前回は5番のエキスプローラによる歯石の探知の仕方を学んだ。今回はポジショニングやスケーラー(参照:SRP)のあて方、力の加減、特に前腕部を意識してスケーラー操作を行う重要性がわかった。シャープニングに関しても自分の研いだものを評価してもらい、「切れますよ」と言ってもらうことが出来て自信にもなったと思う。
 根分岐部病変に対する非外科的処置はどのように行っているのか?また、最初の患者さんのように抜歯を行う判断基準はどうしているのかについて歯周病専門医としての考え方を聞きたい。
 テーラー1/2とCK6のシックルスケーラーはとても使い勝手があると思う。特に歯肉炎から軽度の歯周病であればほとんどの部位で対応することが出来るのでグレーシーよりも効率よくスケーリング(参照:SRP)出来ると思う。
 今回は被験者になってみて実際に中山先生の器具のあて方、力の入れ方などを体験することが出来た。ほとんど痛みを感じることなく、かつポケット底付近まで確実に器具を挿入出来る熟練した技術の違いに驚きだった。ほとんどの症例で麻酔をかけることもないので患者にとっては不快症状を非常に軽減することが出来るのではないかと思った。



セミナーで教えて頂いたことを診療にいかしていきたいと思います

小沼 秀子 歯科衛生士(8年目・経験18年目)

 中山先生の実技を間近で見ることができ、相互実習後にチェックと指導をして頂きました。驚いたことは、中山先生が除石する時は患者さんの体が大きく動くことです。力が入っていても患者さんには痛みがありません。2回のセミナーで教えて頂いたことを診療にいかしていきたいと思います。



深い場所に器具が到着し、微妙なところで止まる。技術の高さに驚きました
 柴崎 静香 歯科衛生士(6年目・経験20年目)

 歯石除去の際、指先だけの運動で除去しているためテストスティックの使用も同じやり方をしていた→肘・腕を使ってきちんと操作する。
 患者さんが歯石を取られている感覚を細かく感じ取っていた。先生との違いをいろいろ指摘して下さった→痛いと思うギリギリの深い場所に器具が到着している、微妙なところで器具が止まる。
 歯石が取れたかどうか歯面に器具が適切に当たっている事などが患者さんにも分かるのだと患者役になって気付いた。
 糸ようじの応用、不器用な人に対する指導法、歯間ブラシよりフロスが重要
 歯石のつきやすい患者さんのメインテナンスの重要性
上記 理解出来ました。
 先生のような高い目標に向かってコツコツ積み重ね、歯科衛生士としてのやりがい、仕事の楽しさを感じられる様になっていきたいと思います。高い目標を実際に体感できると迷うことなく安心して進んで行くことが出来ます。こうして受けた感動をまた忘れずに次回お会い出来る日を楽しみに日々を送っていきたいと思います。



スケーラーの挿入方法や左手の使い方や器具の使い方などがよく理解できました
 郡司 とし江 歯科衛生士(4年目・経験21年目)

 
真剣なシャープニング講習
 ほぼ毎日シャープニング(器具の研磨)していましたが、十分に理解が出来ていなかったため切れ味が良かった時はラッキーでなかなか切れ味が十分でない時は時間ばかりかかってすっきりしませんでした。2月に教えて頂いてから段々とまた戻ってしまいましたが今回CK6、コロンビア13/14も含めまたご指導いただいてあて方を再度、理解できた気がします。また患者さんの多田さんは残石がみられてきれいにした歯面の感覚を忘れずに今後1本1本の歯を大事に丁寧にSRPしていこうと思いました。患者さんのことを考えてなるべく歯を残してあげたい、患者さんの気持ちに応えたいと思っていましたが、それは逆で細菌の感染源になるばかりか義歯を作成する際の顎提にも影響があるので駄目な歯は抜歯してきちんと義歯を作り咬み合わせを安定させることが患者さんのためだということがよく分かりました。
 不器用でシャープニングが難しいです。今後の大きな課題です。中山先生に言われた様に練習して練習して、切れたらラッキーみたいな状態から抜け出せるよう頑張ります。また下顎や上顎の最後、臼歯の遠心のSRPがまだ自信がもてません。
 毎回同じ1日なのに29日はあっという間の1日でした。2月に勉強した直後は意識していたのに段々と忘れかけたことがまた再認識できて良かったです。シャープニングに関して色々と聞くことができて良かったです。また臼歯部遠心のスケーラーの挿入方法や左手の使い方、器具の使い方とても勉強になりました。中山先生の施術を見たり、隣に居ていただいて指導してもらっている時は分かった気がするのですが居なくなってしまうと急に心細くなり不安になってしまいます。中山先生28、29日をありがとうございました。来年の2月を心待ちしております。



自分でスケーリングを受ける体験ができたことはとても勉強になりました
 須長 美紀 歯科衛生士(6年目・経験6年目)

 患者さんへの声かけによって自分自身の技術の向上や患者自身にも処置内容の理解、安心感を与えることが分かった。
 今までの探針の操作が時々、歯面から離れることで痛みを与えていたので歯肉への挿入や動かし方に注意をしなければいけないことに気付いた。
 CK6の使い方、操作の仕方で今まで間違った歯面のあて方をしていたことが分かった。今後、いかしたい。
 実際に患者さんとのやりとりや口腔内(自分の)をSRPしてもらい、探針の挿入の感覚やスケーラーの当たった感じが体験できたことはとても勉強になりシャープニングも以前よりは自信を持てるようになってきた。充実した時間を過ごすことが出来たのでこれを忘れないよう日々にいかしたい。



患者さんに不安を与えないよう基本を大切に練習を積み重ねたい
 岡野 敦子 歯科衛生士 (5年目・経験5年目)

 相互実習で患者さん側の感覚が分かった。歯面に当たらないと探知が出来ないし痛いだけである。今日、初めて先生に探知やSRPをやって頂いてとてもしっかり当たってくるのが分かった。
 どうしても指や手首が動いてしまうので注意する。
 前回、キュレットの研磨を教えていただいて、前より出来るようになったと思うので細くなったものの修正に挑戦する。
 相互では特に問題なさそうだが、詳しく探ってみるとザラつく所があるものだと体感できた。これを考えると今まで診てきた患者さんに不安を感じた。シャープニング、探知は練習とおっしゃっていたのでこの不安が減るように基本を丁寧にと改めて思った。先生の姿勢が仕事の時も食事の時も崩れないのですごいと思った。



2回の講習を通して基本的な技術がより深く理解できました
 佐川 優子 歯科衛生士(5年目・経験5年目)

 中山先生に自分の口の中をやっていただいて、顎がきちんと固定されているので体が動くほど力を入れているのに全然痛みもなく、やってほしい所にスケーラーが当たっていた。
 体の姿勢がおかしいことが分かり、手首の位置を注意しなくてはダメだということ。
 前回習った内容が今回を通してさらに理解することが出来ました。まだスケーラーを指で動かしてしまう癖があるので体に負担がかからないように体を使って出来るようにしたいと思います。



適確なSRPを行うことが患者さんのモチュベーションにもつながると感じた
 北島 明奈 歯科衛生士(2年目・経験2年目)

 シャープニングはキュレットの形を頭に描きながら行う必要があること。そして練習が必要だということが理解できた。
 SRPは手の力ではなく、腕や肩を使って行うという感覚がまだつかめていない。
 SRPやシャープニングは感覚を鍛えることが大切だと思った。刃先がいま、どこに当たっているのか、根面がどんな形態になっているか、など敏感に感じとって、それを患者さんと共有していくことによって、自分にもプラスになるし、患者さんへのモチベーションにもつながっていくと思った。そのためには、まだまだ訓練が必要なので頑張りたいと思う。



中山先生が患者さんと優しく会話しているのを見て、心配りの大切さに気付きました
 小林 奈穂 研修医

 シャープニングは元のスケーラーの形の相似な形に仕上げることが大切である。
 シャープニング方法とSRPの実技について学べたことがとても役に立つと思いました。また、指や手ではなく腕全体を使うことで疲労が少なくなるというお話が役に立ちました。またフロスの使用法についてもためになりました。中山先生が患者さんと優しく会話しているのを実際に聞けて、自分がSRPをしている時はしていることで精一杯で声かけなど行えていなかった事に気付きました。また中山先生にSRPをして頂き、探知されている患者さんの感覚を知ることができ、とても勉強になりました。



簡単に歯石は取れないことが分かり、衛生士の大変さが分かった
 飯島 友美 受付(3年目・経験3年目)

 毎日、衛生士が患者さんに対し行っているSRPの大変さが分かった。(目に見えない歯石の探知、思った以上に力がいること、色々なスケーラーを使いわけ簡単に歯石は取れないこと)
 今までフロスを通すと出血していた部位があり、その原因が歯石ということを教えてもらい、中山先生に取って頂きました。毎日、頑張ってフロスをしていてもガリガリと分かるくらいの歯石が付いていた事にとても驚きました。今までの自分のフロスのやり方を見直し、教えてもらったやり方で頑張ってみようと思います。
 中山先生のSRPはとても驚くくらい奥にある歯石も探知し、ガリガリ音をたてて行っていましたが、痛みはありませんでした。その後もツルツルとした感触が自分でもわかり感激しました。今回、フロスの大切さも再認識が出来たのでSRPで来られた患者さんにもぜひ勧めてみようと思います。あと中山先生と患者さんとの会話も勉強になりました。患者さんが安心して話しをする様子がうかがえました。



患者さんを安心させる雰囲気なども見習いたいと思った
 海老澤 布巳 受付助手(3年目・経験3年目)

 中山先生に除石してもらえましたが、全く痛みがないのでリラックスできすごいと思った。探知の仕方も全く痛くないし、除石の時も奥まで刃が入るのが分かるが、全然痛くないし歯石が取れていくことがすごく感じる事が分かった。また、見えない所の除石をする事は簡単な事ではないと分かったし、今回経験した事を患者さんへ伝えていこうと思った。
 中山先生は患者さんに対して「大丈夫ですか?痛くないですか?」と常に声かけをしてコミュニケーションをとりながら除石している。また声のトーンとか、患者さんを安心させる雰囲気をお持ちなので、そういった所も見習いたいと思った。
 多くの患者さんは「除石=痛い」というイメージを持っているが、中山先生の除石の仕方は全く痛みなくストレスフリーなので除石は痛くないと分かってもらえれば継続して来院してもらえるし、患者さんも健康になれるので良いと思った。



受付として患者さんにSRPの重要性を理解してもらえるように努力します
 石塚 恵美子 受付(1年目・経験1年目)

 衛生士さんが見えない歯石を取ることがどんなに大変なことか知ることが出来ました。今回、私も歯石除去を体験してとても難しくまた手が痛くなってしまい、毎日行っている衛生士さんは本当にすごいと思いました。また、中山先生にSCしてもらっていると痛くないギリギリの場所でスケーラーが入っていて、最初は緊張したけど、たくさんの事を学べました。
 SRPの重要性や痛みがどのくらいあるのか、自分で出来る予防として何が出来るかなど患者さんに質問された時、自分がしてもらったことを参考にして話せるかなと思いました。
 今回、初めて歯石除去を体験して、衛生士さんがこんなに大変な思いをしているとは思いませんでした。また、中山先生にとても優しくフロスの使い方を教えて頂いたのでこれからは自分でも家でやっていこうと思います。受付として患者さんにSRPの重要性を理解してもらうために何が出来るかこれから考えていこうと思います。