■2012年 11月 1・2日 第6回 中山セミナーを実施しました |
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歯周病は、歯の根元からポケット(歯肉溝)にかけて、細菌が沈着することで起こります。この細菌の付着はバイオフィルムと言われ、自分の歯ブラシでは落ちない汚れとして歯に密着し、歯石を誘発します。 この歯肉縁下(ポケット内)についた歯石を定期的にきちんと除去できれば、歯周病にかからない、あるいは、病気の進行を抑えることができるのです。 きちんと除去する! 実にここに歯科衛生士の技術の見せ所があるわけです。 一見、健康で、歯石も付いていないお口でも、実は、薄くフィルム状になった歯石がついているものです。全く付いていない人はいないのです。 定期的に歯科医院で歯石除去に通院する方は結構、いらっしゃると思いますが、超音波スケーラーという器械をあてて、痛みがないように短時間できれいにしてもらう。こんな感じで、行われていることが多いですが、実は、この程度では、肝心な歯肉縁下に付着した歯石は除去できません。折角、定期的に通院していても、歯周病の予防ができない可能性も出てくるのです。 歯の根元周辺の歯石沈着を細い探針で探り、それをよく研がれた手用器具で丁寧に取り除く。そういう作業を地道に行うことが、歯周病の予防には必要なのです。 一度、体験した方は、歯石が取り除かれた歯の周辺が舌で触っても、ツルツルして、気持ちがいいことがわかるでしょう。 この繊細な技術は簡単には習得できません。 歯肉の際のデリケートな部分は、雑に扱うと痛みを生じます。ポケットの中はさらに繊細です。従って、このゾーンを扱うには、繊細な探針の触知と正しい器具の使用による歯石の除去の技術が必要になります。 当医院の歯科衛生士は、この技術レベルを高めるために、米国歯周病学会専門医の中山吉成先生に毎年来院いただき、手取り足取りのハンズオンコースや指導を受けているのです。 恐らく、歯科衛生士がこのような教育を受けて、技術を向上させている医院は、とても少ないと思われます。 そもそも、歯科衛生士がいるかどうか、患者担当制かどうか、個室のサービスになっているか、欧米などの諸外国では、スタンダードなシステムがきちんと整備されていることすら、多くの医院にとっては、障壁になっている現状からして、その中で歯科衛生士の技量を向上させるために不断の努力をしている医院など、そうそうないはずです。 歯肉の際やポケット内を弄れば、血も出ますし、好ましくないことですが、痛みを伴うこともあります。しかし、この不快なことを少しでも減らして、歯周病の予防のために、微妙なゾーンに付着している歯石をきちんと除去するために、彼女たちは頑張っているのです。 今まで、通院されている方々は、改めて、私たちが拘って頑張っていることをご理解ください。また、こういうレベルの世界があることをご存じないあなたは、当医院で是非、メンテナンスを受けましょう。 本当に、自分の歯を残すためには、何が必要なのか、当医院で、体験してください。 本年の患者満足度調査では、昨年に引き続き、メンテナンス時の痛みについて、アンケートを行いました。(参照:2012年 患者満足度調査・質問3) この中で、昨年は、不快なことがあったとされた方が、17%いらっしゃいましたが、今年は、その割合が11%に減少しています。歯科衛生士たちの努力が少しづつ実を結び始めていると実感できる数字です。 最後に今回のセミナーを受講した歯科衛生士の受講後感想文を掲載します。 担当患者さんに自分がやりたいことを一方的に押し付けていたことに気づかされた 柴崎 静香 歯科衛生士(経験24年)
いつの間にか違ったやり方をしていることがあり 改めて改善して身につけたいです 郡司 とし江 歯科衛生士(経験8年・歯科助手としての経験15年)
中山先生から学んだことを実践していけるように努力します 小沼 秀子 歯科衛生士(経験20年)
技術的な面で努力しなければいけないことは多いですが 向上心を持って頑張りたい 須長 美紀 歯科衛生士(経験10年)
探り具合で歯石があるなしの感覚が変わるので 上手に探って伝えられるように練習していきたい 岡野 敦子 歯科衛生士(経験9年)
シャープニングは曖昧になっていた部分を今回のセミナーで再確認出来ました 佐川 優子 歯科衛生士(経験9年)
シャープニングや探針を使っているところをみてもらえて間違いに気づいてよかったです 北島 明奈 歯科衛生士(経験6年)
縁下歯石をとった感覚を体験してみると この喜びを患者さんに伝えられる技術を身につけたいと思いました 片岡 裕美 歯科衛生士(経験5年)
今後に繋げていかなければいけないことをたくさん学ぶ事ができました 藤田 彩香 歯科衛生士(経験2年)
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