■2014年 6月 12・13日 第9回 中山セミナーを実施しました

第9回 中山セミナー
ユニフォームを一新して、セミナー後気持ちを新たに業務に取り組んでいます。

第9回 中山セミナー
 理事長 千ヶ崎乙文
歯科衛生士個人の力量に合わせたハンズオンセミナーを目指して、今年は年3回のマンツーマンセミナーを行っています。2月に続いて、今年2回目のセミナーでは、前回と同様に、患者さんを枠の中でお呼びして、中山先生のご指導のもと、各担当衛生士が治療を行いました。
日頃、コミュニケーションが十分取れていない患者さんでも、中山先生が入る事で、歯科衛生士との信頼関係がより深まるように思います。
この個別プログラムを通じて、歯科衛生士がステップアップできることを期待しています。


コース後のディスカッション風景



コミュニケーションを密にしてプロレッショナルケアとセルフケアを両立させたい
 郡司 とし江(歯科衛生士)経験9年目

1. 理解できたこと
  BOPが多い(改善されない)のは、歯石が隙間の狭い所に残っていることと、フロスの要領が悪かった。フロスをしているかしていないかの確認だけで、やり方までは確認していなかった。使い方は、インターネットのYOUTUBEでも配信されてるので、参考にできる。患者さんに指導するときも、ライトにつける鏡があって、ライトで反射し見やすいし、フロッシングも自分で鏡を見ながらやってもらうことができる。歯石の取り残しについては、接触点のところに残っている。また、ポケット底付近の歯石もエキスプローラーで探知して、除去しなければ良くならない。
3. シンポジウムを聞いて今後役立つことはあるか
  フロスの使い方とか、歯ぎしりなど側方圧に歯が弱いことなどの説明で患者さんの理解が得られやすい。SRPのとき、ポケット底を意識して探知する。考えてみると、無意識だった気がします。
4. 総合的感想
  1本の歯の歯石をきちんと除去することは難しい。きれいになったかなと思っても、がさつきがみられる。ポケット底付近の歯石を除去しなければ骨吸収は進んでしまう。プロフェッショナルケと、セルフケアが両立するように、コミュニケーションをとって、共有し、実現させていけるよう、がんばります。



患者さんの信頼を得られるように取り組みたいと思います
 柴崎 静香(歯科衛生士)経験25年目

1. 理解できたこと
  歯石を取り残したガサガサした感触を患者さんと一緒に感じることができた。中山先生のスケーラーと自分の物との形態の違い、刃先の長さ、スケーラーの把持に力が入り過ぎ、刃先を折ってしまうこと。SRPのストロークのように縦方向にデンタルフロスを動かし、指の間隔を広げ過ぎないようにする。
2. わからなかったこと
  探知する力と同じ加減でSRPするのは、力を入れることより難しい。力が入り過ぎて、痛みを感じさせてしまう。力を入れすぎないSRP、治らない部位の動揺、歯周ポケットの深さ、骨吸収の状態等をきちんと把握できていない。
3. シンポジウムを聞いて今後役立つことはあるか
  もう一息根面をツルツルにするためのポイント
・スケーラーの把持に力が入り過ぎること、探知の力で優しくSRPする
・切れる器具の大切さ
・デンタルフロスの正しい使い方ができているか確認する
4. 総合的感想
  1本の歯をきれいにできなければ、全体的にきれいにすることはできない。根気強く優しい力で、患者さんに教わりながら、歯石を除去したいと思います。
毎日毎日感覚を鍛えて、作業の効率も考え、工夫しながらツルツルの歯面になるように、患者さんの信頼を得られるように取り組みたいと思います。



何気ないことでも患者さんに少しでも負担がかからないようにしていきたいと思います
 須長 美紀(歯科衛生士)経験11年目

1. 理解できたこと
  ずっとポケットが深いのは破折の疑いとばかり思っていたところが、endo由来ということで、その見分けるポイントとして、歯牙の周りをたどっていったときに、スッとそこだけプローブが入ること。歯面にもし、ひっかかりがあると亀裂と考えられることが理解できました。また、打診での音の違いや痛みも違ってくるので、よく見ていく必要があると思いました。
2. わからなかったこと
  シャープニングはまだ自信がないですが、自分なりにやっていくしかないのかなと…。
3. シンポジウムを聞いて今後役立つことはあるか
  P検の際は、適度な力は注意する必要はあると思いますが、一定の角度だけでなく少し変えてみたりしてしっかりポケット底を把握しないといけないと思いました。
また、口腔内のことだけでなく、患者さんへの肌荒れの薬の服用についてもさりげなくアドバイスされていた点にはびっくりしました。
4. 総合的感想
  今回は、患者さんの都合もあり、2人の患者さんのみでのセミナーでしたが、また新たな発見もあってとても勉強になりました。基本的な顎の固定の仕方や、口唇の力が強い方の術中の口唇のまきこみに注意することなど、何気ないことですが、患者さんへの負担が少しでもかからないよう、今後も気にしていきたいと思います。



かけ足の仕事になっていないか? この問いかけに一番反省した
 岡野 敦子(歯科衛生士)経験10年目

1. 理解できたこと
  ・CK6の動かし方
・スケーラーの動き、探針の入り方、歯石の状態を患者さんは感じとっている。
・ホームケアの確認や現状の説明は、口頭で済ませるのでなく、実際にやってもらう、見てもらう事で、
 問題点が分かったり、理解を深めてもらえる。
 患者さんの行動を理解なしでは成立しないので、患者さんの対応に工夫する。
3. シンポジウムを聞いて今後役立つことはあるか
  ・いっきに入れるといたいので、患者さんに確かめながらポケット底まで入れて探知してSRPする
・根面を傷つけないように丁寧に根気よく行う
・自分に自信がなく、患者さんへの声かけが少なくなってしまうので、改善できるように努力する必要がある
4. 総合的感想
  かけ足の仕事になっていないか? この問いかけに一番反省した。
長期的にプランを考えてメンテナンスをする、基本操作を根気よく行う、患者さんなしでは成り立たない、自分のレベルアップのため試行錯誤する、この事を常に向き合っていきたい。



患者さんとの関わりのなかで 毎日のケアの大事さを伝えたいと思います
 佐川 優子(歯科衛生士)経験10年目

1. 理解できたこと
  CK6を根元からだけでなくてその上から削っていくことで刃の長さを短くせずにシャープニングすることができるということが分かりました。今まで自分が研いでいたものは研ぎ足りなくて刃が短くなり、実際に使用しようとしても短くて届かせたい所までスケーラーが届いていませんでした。
2. わからなかったこと
  歯間清掃のホームケアでの習慣化(患者さんに必要性を感じてもらい、やり方をしっかり指導していくことの大事さが分かりました)
患者さんとの関わりのなかで、毎日のケアの大事さを伝えたいと思います。
3. シンポジウムを聞いて今後に役立つことはあるか
  スケーラーの刃が細すぎて、中山先生に見ていただくと、もっと太めのものでないととれないということでした。今まで入れやすい細めのもので行っていましたが、器具の選択をもう一度見直していきたいと思います。
4. 総合的感想
  今回で中山先生に来ていただく回数も8~9回くらいになり、シャープニングの仕方、器具の選択の仕方、探針のタッチの仕方や、スケーラーの力の入れ方など、いろいろ教えていただきました。以前からの情報を見直してもう一度勉強しなおして、次回の時までに成長がみえるようにしていきたいです。できていると思っていても、見ていただくとまだまだ未熟だなと感じます。
努力が足りないので、少しでも自分にプラスになるようにしたいと思います。



繰り返していく内にコツをつかんだ気がしました 習得できるように意識していきたいと思います
 北島 明奈(歯科衛生士)経験7年目

1. 理解できたこと
  中山先生の言っていた一面だけでもきちんとキレイにできるようにならないと、全部をキレイにすることができないという言葉はとても勉強になりました。常に注意深く探り、ポケット底まで根面を傷つけないようにできる所を増やしていきたいです。
2. わからなかったこと
  CK6、テーラーの刃先が短くなってしまっていたが、シャープニングのアドバイをいただいたので、生かしていきたいです。
3. シンポジウムを聞いて今後役立つことはあるか
  今回、中山先生に実際に患者さんをみてもらって、ポケット底の歯石を取り残していることが分かりました。探知があまいので、もう少し注意深く探るようにしたいです。
また、スケーラーの刃先が短くなっていることを指摘されたので、シャープニングの時、気をつけたいと思います。
4. 総合的感想
  今回は何人かの患者さんの同部位を診てもらって、はじめはどんなスケーラーをどんな風にあてたらいいのかよく分からなかったが、繰り返していく内に少しコツをつかんだ気がしました。これから、習得できるように意識していきたいと思います。



ヘルプで担当ではない患者さんにも自信をもって入れるようにSRPをもっと極めていきたい
 片岡 裕美(歯科衛生士)経験6年目

1. 理解できたこと
  P検するときに今まではプローブを挿入して入るところでチャートに記載していたが、それだと歯石にひっかかった時などにズレが出てしまう。特にしっかり測りたい根分岐部は少し角度をつけて押すかんじにすると深めに入りズレが少なくなる。
2. わからなかったこと
  先生の探知と私の探知はやっぱり違うので、先生がやってくれた時のように歯石がついてるかんじが自分の探知になるとよく分からなくなる。探知が分からないと歯石がその後とれているかも分からないので技術敵な面の克服が必要だと感じた。
3. シンポジウムを聞いて今後に役立つことはあるか
  患者が少ないので、新品に近いスケーラーが多い。太いままでは今の担当してる患者さんのポケットにはなかなか入らないことも多い。幅広いスケーラーの太さをもつ必要があるので、持っているスケーラーの1セットを細めに研いでみようと思いました。
4. 総合的感想
  自分のスケーラーは太すぎるので、宝の持ち腐れになっていると思う。せっかく提供されているのだから、自分が使いやすいように研磨して担当患者さんの満足度を上げていきたい。
今後、ヘルプで担当ではない患者さんにも自信をもって入れるようにSRPをもっと極めていきたい。



技術が無いと病気は直せないという言葉をいただいたので 意識を高く持ち 仕事に励みたいです
 藤田 彩香(歯科衛生士)経験3年目

1. 理解できたこと
  歯肉縁下や隣接面についている大きな歯石除去できていても、残石が薄くでも残っていれば、ポケットも改善しない事が改めて理解できました。ポケット底を触ったときの感覚を手に覚えさせないといけないと教えていただきました。
2. わからなかったこと
  歯肉縁下を探針で探知したとき、歯石の段差で引っかかるのか、CEJなのか、分からないときがある。
3. シンポジウムを聞いて今後に役立つことはあるか
  普段の診査項目で、歯周ポケットの深さやBOPに目がいきますが、それ以外に打診も大切だと学びました。また、動揺も測定するだけでなく、実際に患者さんにも鏡で見て、そしてご自身の指で触っていただくというのは、今後取り入れたいです。情報をそういったやり方で共有するというのが勉強になりました。
4. 総合的感想
  今回のセミナーでは、中山先生をはじめ、先輩方がどう患者さんとコミュニケーションを取っているのかを学ぼうという気持ちで臨みました。セミナーを通して、ご自身の口腔内環境が良好な状態とはどんな感覚か、そうなる為に何をすべきかを共有している姿を見て、理想のイメージが浮かびました。また、技術が無いと病気は直せないという言葉をいただいたので、今までの自分を反省して、日々の意識を高く持ち、仕事に励みたいです。