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去る 10月 28日、シアトル在住の米国歯周病専門医、中山吉成先生をお迎えして、歯周病セミナーを実施しました。 今回で 3回目になりました。歯周病の治療にとって鍵となるのは、まず、皆さんの日常のプラークコントロールです。歯を磨いているだけでは、歯と歯肉の境目や歯の間のプラークは取れませんから、フロスや歯間ブラシなどの適切な清掃指導を受けて、それを身につけることが重要です。 >>くわしく:第 3回 中山セミナー(ニュースアーカイブ) |
| 医療は所詮サービスだと極論されることもありますが、物の売り買いのようなサービスとは明らかに違います。それは、ご自分の健康、とくにお口の健康を維持するという目標があるからです。一瞬の心地よいサービスが大切なのではなく、長期的に関わったときに、ご自分の歯がいかにいい状態で残せるのか、虫歯や歯周病を予防できるのか、その実力がどれくらいあるのかが問われていると思っております。 そのような意識のもと、この医院では、開設以来、患者さんに附随する様々な臨床データを記録、保存。蓄えられたデータを分析することで、当医院をご利用の皆さんが、当医院を利用しない場合に比べて、どれくらい利益を得ていらっしゃるか検討しました。 このようなデータは、長期的な地道な作業の蓄積がなければ、到底なし得ません。多くの医院では、恐らく、このようなデータを出したくても出すことはできないと思います。このような長期的評価のデータが出せることこそ、この医院の最大の強みです。 患者対応がいいというのは、当たり前のことです。そういう尺度だけで医院を選ぶことは必要ではあっても十分とは言えません。ネットの評判情報も、対応やコストなど、目先の目に見えることで判断されていることが大半です。しかも、そこには情報操作もあります。この医院では、少しでも皆さんが医院を選択する際に安心して、選択できる情報を提供することを目的にこのような情報を公開します。 |
患者リスク検査の結果虫歯リスク検査(唾液検査)![]() (1)虫歯リスク検査(唾液検査)の結果を集計したものです。これを見ると、来院者の 60%近くの方が虫歯菌をハイリスクに保菌していることがわかります。食生活やフッ化物の使用などもまだまだ十分に理解されているとは言えない状況であることが見て取れます。こういった、リスク検査を通じて、ご自分に合った予防プログラムを立案しています。 1)ミュータンス菌の数 虫歯の主な原因菌であるミュータンス菌の唾液中の数を計測しました。 一般的にリスク2以上は、虫歯菌危険度がハイリスクと言われています。 ●リスク 0 = 1万以下/唾液 1ml ●リスク 1 = 1 ~ 10万/唾液 1ml ●リスク 2 = 10 ~ 100万/唾液 1ml ●リスク 3 = 100万/唾液 1ml 2)乳酸菌の数 虫歯菌は、酸性の環境でより活発になります。ヨーグルトや漬け物などの乳酸菌、ラクトバチラス菌がお口の中に 多いということは、お口の中が酸性の環境になっている証拠です。虫歯菌にとって住みやすい環境になっていると言えます。乳酸菌は、虫歯の穴が空いたまま放置していたり、被せ物の縁に段差があって、食べ物のカスが停滞するような環境でよく繁殖します。 また食生活が、炭水化物や糖分に偏っていると、繁殖しやすくなります。食事習慣の改善と治療をきちんとすることが大切なのです。 一般的にリスク 2以上は、虫歯菌危険度がハイリスクと言われています。 ●リスク 0 = 1000/ml ●リスク 1 = 1万/ml ●リスク 2 = 10万/ml ●リスク 3 = 100万/ml 3)唾液の中和能力 虫歯の原因菌は酸を出してはの表面を溶かします。唾液にはもともと酸を中和する能力があり、これを中和能力または緩衝能と呼ばれます。中和能力には個人差があります。黄色い試験紙に唾液を垂らして、5分後に変化を見ます。青くなれば完全に中和されています。緑、黄色がハイリスク。 ●リスク 0 = すぐに青色に変化 ●リスク 1 = ゆっくり青色に変化 ●リスク 2 = 緑に変化 ●リスク 3 = 黄色のまま 4)5分間の唾液量 唾液にはお口の中を洗い流し清潔に保つ効果もあります。唾液の量も個人差があり、唾液が少ないと虫歯のリスクが高まります。5分間、パラフィンガムを咬んで、はき出した唾液量を計量します。3.5ml以下がハイリスクです。 ●リスク 0 = 10ml以上 ●リスク 1 = 6ml以上 10ml以下 ●リスク 2 = 3.5ml以上6ml以下 ●リスク 3 = 3.5ml以下 5)飲食回数 一度、口にものを入れると、ミュータンス菌はその糖分からエネルギーを摂取し酸を捨てます。その酸によって、歯の表面からカルシウムやリン などのミネラルが溶け出し(脱灰:ダッカイ、といいます)ます。しかし、40分くらい すると、唾液の中和能力により酸性度が薄まると、ミネラルは再び歯の表面に戻ります (再石灰化)。 一回の食事の度に、このような化学変化が起こります。食事の回数が多いと脱灰する時間が多く、再石灰化する時間が少 なくなり、その状態が長引くと、歯の表面に穴が空きます(虫歯)。 飲食回数は、できるだけ少ない方が虫歯にかかりにくいのです。 ●リスク 0 = 3回以下 ●リスク 1 = 4回(間食 1回) ●リスク 2 = 5回(間食 2回) ●リスク 3 = 6回以上 6)プラーク量 全ての歯の表面に対するプラーク(歯垢)の付着部位を%で表示します。 ●クラス 0 = 5%未満 ●クラス 1 = 15%以上 ●クラス 2 = 30%以上 ●クラス 3 = 50%以上 7)フッ素(フッ化物)の使用 フッ素の役割は、酸性環境で歯からミネラルが溶け出すのを阻止します。また、再石灰化のときに歯の表面にフッ素も入り、歯質を強化して歯を溶けにくくします。 ●リスク 0 = 診療室で定期的 + 家庭で毎日 ●リスク 1 = 家庭でのみ毎日使用 ●リスク 2 = 来院時のみ使用 ●リスク 3 = 使用してない 歯周病リスク![]() (2)歯周病リスクの結果を集計したものです。深い歯周ポケットを有する方は、全体の 15%、歯肉からの出血があるのは 30%の方に見られます。喫煙経験のある方は、25%です。タバコは、歯周病のリスクとして、かなり大きな位置を占めます。この医院に来院するようになって、禁煙された方もかなりいらっしゃいます。殆どの方が、定期的に歯科医院を利用することがなかったことは、今の日本の現状を物語っています。治療をすれば請求できる医療保険制度のもと、何にもないときに自分の健康のために来院するという習慣が定着しなかったと思われます。当院のような存在が、そう言った意識に変化を与える契機となれればいいと考えています。 1)年齢 年齢とともに歯周病の進行しますので、高齢になるほどリスクが高くなります。 リスクの変化につきましては(3)歯周病進行度をご参照ください。 ●クラス 0 = 30歳未満 ●クラス 1 = 30 ~ 40歳 ●クラス 2 = 40 ~ 50歳 ●クラス 3 = 50歳以上 2)プラークインデックス 全ての歯の表面に対するプラーク(歯垢)の付着部位を%で表示します。 ●クラス 0 = 5%未満 ●クラス 1 = 15%以上 ●クラス 2 = 30%以上 ●クラス 3 = 50%以上 3)プロービングデプス プローブと呼ばれる目盛りの付いた器具で、歯と歯ぐきの境にあるポケットと呼ばれる溝の深さを一歯につき最低4箇所計ります。深さ 4ミリ以上あれば歯周病が疑われます。深さ 4ミリ以上の%。●クラス 0 = 10%未満 ●クラス 1 = 10%以上 ●クラス 2 = 30%以上 ●クラス 3 = 50%以上 3)プロービング時の出血 プロービング時に出血した割合です。 ●クラス 0 = 10%未満 ●クラス 1 = 10%以上 ●クラス 2 = 30%以上 ●クラス 3 = 50%以上 4)リスクファクター 危険因子とは、歯周病になりやすい要因のことで、全身的と局所的なものに分けられます。リスク因子が多ければ歯周病になりやすいと言えます。 全身的リスク因子:糖尿病・女性ホルモン異常(更年期)・リウマチ・膠原病・高脂血症・心疾患・肝臓疾患・血液疾患(白血病など)・ダウン症候群・シェーグレン症候群・ベーチェット病・免疫不全 局所的リスク因:歯牙の形態異常・歯牙の近接・歯列不正・異常咬合/習癖・歯牙の挺出・病的移動・側方運動時の干渉・不適合治療・歯根破折・耳鼻科疾患既往あり・口呼吸・歯科医による不良治療・その他 危険因子の数 ●クラス 0 = なし ●クラス 1 = 1つ ●クラス 2 = 2つ ●クラス 3 = 3つ以上 5)喫煙本数 喫煙は血行を悪くし、刺激を与え、歯とお口の中を汚すなどの悪影響のため、歯周病の大きな原因の一つです。検査時までの累積喫煙本数です。 ●クラス 0 = 喫煙経験なし ●クラス 1 = 10万本以上 ●クラス 2 = 10万本以上 20万本以下 ●クラス 3 = 20万本以上 6)リコール状況 当院でおすすめしている、定期的な歯のお手入れです。自分では難しい歯垢を取り、たまった歯石を除去し、歯をきれいにクリーニングします。 ●クラス 0 = 定期的来院 ●クラス 1 = 不定期な来院 ●クラス 2 = 痛いときのみ通院 7)進行度 歯周病が進行すると歯を支える歯槽骨(しそうこつ)が破壊され無くなって行きます。これを「骨吸収(こつきゅうしゅう)」と呼びます。歯を支える骨が無くなると歯は抜けてしまします。 ●クラス 0 = 骨吸収なし ●クラス 1 = 骨吸収平均が歯根の 1/3未満 ●クラス2 = 歯根の 1/3以上 1/2未満の吸収 ●クラス 3 = 1/2以上の吸収 歯周病進行度![]() (3)歯周病は、歯の回りの骨(歯槽骨)が溶ける病気です。骨の吸収(骨が溶けること)の程度によって、進行度を分類します。 健 康 = 現時点で、歯周病の進行は見られない方です。しかし、年齢が若いと健康である確率は高いですから、安心とは言えません。日頃の意識が重要です。 初 期 = 平均の骨吸収量が 30%未満の方ですが、吸収がある程度判断できる方です。歯周病は 30歳から始まる病気でもあり、早期にその原因を取り除くことで、将来、進行することをある程度予防することは可能です。体質的に免疫力がない場合でなければ、早期の介入がとても有効です。骨の吸収がなくても、歯肉が炎症を起こして、腫れている場合もあります。こういった方は、歯周病予備軍です。10代でも見られます。 中等度 = 平均の骨吸収量が 30%から 50%の方で、十分な治療管理を行わないと重度になっていきます。 重 度 = 平均の骨吸収量が 50%以上の方で、残せない歯も多くなります この結果では、30代になると、10%の方に歯周病の重傷者が見られます。さらに、50代以上では実に 50%の方が、重傷な歯周病で苦しんでいます。全体としては、重傷な方は、来院者の20%ですが、これらの方々は、歯周病の積極的な治療、メインテナンスが必要です。また、残りの方も、管理は要らないということではなく、初期程度のうちに管理しておけば、将来の進行を予防できると思います。 歯周病菌分布と進行度の関係![]() (4)これは、当医院で行っている歯周病原菌の遺伝子検査の結果判明した菌種と歯周病進行度の相関を示したものです。この中で、Pg、Tf、Tdという 3種の細菌の保菌状態と現在の歯周病の進行度をグラフ化したものです。縦軸の項目は感染状態を示し、複数の感染の場合は最近の名称を列挙してあります(例:Pgと Tdの複合感染は PgTdとなります)。これを見ると、全体では、中等度以上のハイリスク患者は 20%になることがわかりますが、特に、PgTd混合感染、PgTfTd混合感染、PgTf混合感染の場合、有意にハイリスク者が多いことがわかります。このことから、主に、Pg菌を保菌しているかどうかが歯周病の悪化度に関係しているようです。現在、歯周病が悪い人は、当然 Pg菌の保菌が多いのですが、現在、明らかに歯周病に罹患していない人でも、Pg菌を保菌している場合は、将来歯周病のリスクは高くなることが予想されるので、今のうちから予防管理をした方がいいということがわかります。ご自分の菌感染状況を調べると、将来の予測ができるということが分かってきています。 この結果は、当医院オリジナルであり、現在、アメリカ歯周病学会に報告するべく東京医科歯科大学歯周病学教室のご協力のもと論文化に向けて作業中です。 12歳平均 DMFT![]() (5)グラフは当医院に来院した児童の 12歳時の虫歯本数(治療中、治療済を含む)と人数の分布。縦軸は人数、横軸は虫歯の本数。DMFT(未処置の虫歯、虫歯が原因で抜かれた歯、虫歯を治療した歯の合計を人数で割った数)の平均値と全く虫歯になったことが無い虫歯ゼロ率(カリエスフリー率)です。平均 DMFTは 0.93、カリエスフリー率は 56.6%でした。平成17年度歯科疾患実態調査(7年ごとにデータ収集)では、DMFTは 1.7、カリエスフリー率は 40%でしたから、当医院に来院することで、DMFT、カリエスフリー率ともに、一般平均より改善されています。 20歳平均 DMFT![]() (6)これは、当医院に来院した患者の 20歳時での平均虫歯本数 DMFTと虫歯ゼロ率です。DMFT平均 8.35、カリエスフリー率 4.7%で、これは、歯科疾患実態調査と大差ありません。これは、この年齢層の患者さんは、非常に来院が途絶えがちで、何か問題が発生しないと来院しないからです。従って、当医院で十分にメインテナンスを受けている方が少ないので、データは、一般平均と同じになるのです。今後は、こういった患者層への働きかけが重要だと認識しています。 初診時・メインテナンス時の |
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つくばヘルスケア歯科クリニックは 2003年の開設以来、丸 6年を経過し、7年目に入りました。 約 10,000人に近い方が来院され、約 3,000人の方が定期的メンテナンスで来院を継続されています。 ホームページでは、ごあいさつのページを更新。これからの「つくばヘルスケア歯科クリニック」のあり方についてご紹介しております。 ぜひ、ご一読ください。 >>詳しく・ごあいさつ・院長略歴 |
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去る 2月 5日木曜日、当医院のISO9001審査が審査機関「J-VAC」の高久審査員によって行われました。朝 8時 30分に開始され、9時から院長が経営者インタビュー、10時30分からは、ISO委員長三輪、品質管理責任者飯島が審査を受けました。ISO認証は、1年ごとに更新され、今年は5回目を迎えました。新しい認証基準「ISO9001:2008」に適合していることが確認されました。医療の質が問われて久しい現在の医療情勢ですが、このような第三者のチェックを受けるということが、事故防止、満足度の向上という観点から評価されるようになると確信しております。 院長 |
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去る 2008年 12月 1日 ~ 13日にご協力をお願いいたしました、患者満足度調査の結果を掲載しました。つくばヘルスケア歯科クリニックでは定期的に患者さんからのご意見を伺い、より快適で適確な治療と予防を行う歯科医院創りに役立てています。 ご意見について院長からのコメントも掲載しております。是非ご覧ください。 今回も貴重なご意見、ありがとうございました。 詳しく:患者満足度調査 2008> |
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去る 2008 年 10月 29日、つくばヘルスケア歯科クリニック内セミナールームにて、シアトル開業の歯周病専門医 中山 吉成先生をお迎えして、同年 2月に続いて 2回目となる「中山セミナー」を開催いたしました。 今回は特に、相互実習に力を入れていただき、中山先生の持つ技術をの実際に身をもって体験し、指導を得ることでスタッフ全員が高いレベルの技術を学ぶ機会となりました。 >>くわしく:第 2回 中山セミナー(ニュースアーカイブ) |